楽器のこと 邦楽の箏、三絃
2015年08月15日 (土) | 編集 |
楽器屋さんが松江に来られて師匠から電話があり、師匠宅で見てもらいました。
「そうかあ、そうじゃないかなあと思っておりました」開口一番そういわれました。
ローズマリーの三絃は安い稽古用のものです。材料も作り方も多分値段なみです。以前と同じように棹をつなげている膠が取れたのでした。楽器屋さんに言わせると「膠の質の問題だと思います。最近多いのです」

 ローズマリーの周囲の方で楽器を安いものでそろえた人と、高いものをがんばられた方があります。付属品もそれぞれ合わせる必要があるので大変です。しかし修理になるようなことが少ないのは高い楽器です。

 ローズマリーの演奏技術と今後の楽器の修理などを考え、膠を使わず、瞬間接着剤を使ってつなげてもらいました。これで以後ここは外れません。

 修理の間の暫くにいろいろとお話ししました。
「タイからの三絃の皮の入荷がなくなりました。今後の期待もできません。今東京ではカンガルーの皮をオーストラリアから輸入して使っていて、カンガルーは現在の猫の皮並みの良い音色になるそうです。しかし、東京で入荷を仕切っているのでこちらでは入手できません。今後入荷がなければ東京へ作業を発注することになると思います。ただ、オーストラリアでもカンガルーは保護動物ですので、輸出制限がかかるようになるかもしれません。邦楽界事態が先細りで投資をすることも不可能で大変困っています。まだなめし業者さんは日本にもいるのですが、原材料がなければどうしようもありません」

 動物愛護や自然保護をしている方には申し訳ありませんが、ローズマリーが習っている楽器は、高級木材、絹糸や象牙や猫や犬の皮を使っています。
 象牙に関してはだんだん代用品がいろいろと出ております。また原材料もまだ国内にあるようです。
 木材に関しては国産も外国産も多々あります。乱開発になっていないといいなと思います。
 絹糸は、紡績産業自体が衰退しておりますが、まだ供給はあります。合成繊維もたくさん出ています。
 問題は、三絃の皮です。

 楽器屋さんによると、
三絃は三線として日本に入ってきたけれど、皮に使ってあったニシキヘビが本土にはいなかった。どこにでもいて繁殖率の高かった猫や犬の皮が使われたのだと思う。当時日本で今のような牛馬豚鶏の食肉は一般的でなかったので革の量確保ができず生産できなかったと思われる。近年日本での猫の皮は入手できず、タイから入手していた。がまったく入荷がなくなった。現在は入荷があっても数が少なく値段も倍になっている。
ということでした。

 牧畜が主体だったと聞く遊牧民が作った楽器の成り立ちは、親しんだ動物たちが死んだのを悲しんでその遺体(皮、腱、羽、骨など)を使って楽器を作ったという伝説が多く、感情的にはそうあってほしいと思います。が、需要と供給の数が変わってくればきれいごとばかりではありませんよね。

 日本での邦楽楽器の行方はどうなるんだろうと、不安な気持ちと、時代に合わせて音質も音量も曲も変化していくのが、変遷や進化につながるのだろうなあとも思います。
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